劇作家集団●一葉会/公演 vol.1

    ドラマアンサンブル
    Triadトライアード

    日 時:2007年11月4日(日)午後1時30分開演(午後1時開場)
    会 場:中目黒GTプラザホール
        (東京メトロ日比谷線・東急東横線中目黒駅より徒歩1分)
        ※改札を出て右隣にある大きな建物の地下1階がホールです。
         外から直接階段を下りていってください。
        ※ホール内に専用の駐車場はありませんのでご注意ください
    料 金:2,500円(全席自由)

     作 :凪野 史香・東風堂・唐沢伊万里(各自プロフィールはこちらから)
    演 出:永井 寛孝(テアトル・エコー)

    出 演:高橋 直子(テアトル・エコー)
        多田野曜平(テアトル・エコー)
        宮山 知衣(テアトル・エコー)
    ピアノ:上田  陽

    舞台監督:金子 武男
    音 響:山崎 哲也

 

    ※稽古写真はこちらからどうぞ!

 


    人の作家と 人の役者と 人の登場人物と…

    今回のお披露目公演では、3人の作家が、リーディング公演用に3本の作品を書き下ろしました。
    3本は基本的にはまったくべつのお話ですが、「せっかく一緒に書き下ろすんだから何か共通項があったほうが…」ということで、共通テーマを設けました。
    テーマは……「秘密」です。
    っていうとなにもったいぶってんだよと言われそうですが、そうじゃなくて「秘密」というテーマで書きました。
    まあなんでもよかったんですが、「秘密」っていうのは比較的縛りとしてはゆるくて書きやすいだろうと思いまして。

    そして登場人物数。これも制限かけて共通にしました。
    「男1人、女2人が登場する3人芝居というのがその条件です。

    これを3人の役者だけで3本演じていただきます。
    つまり全員が3つの役をやるわけです。
    容赦ないです。一葉会。

    さらに!
    これはかなり贅沢な趣向だと思いますが、ピアノの生演奏を入れます。
    どうからむかは観てのお楽しみ!

    演出には、各方面で幅広いジャンルの作品を精力的に手がけているテアトル・エコーの永井寛孝さんをお迎えしました。
    また、今回は、出演者・スタッフともテアトル・エコーの方々に固めていただきました。
    声優としての鍛錬とキャリアを積んでいらっしゃるエコーの皆さんが、リーディングをどう料理してくださるのか、一葉会メンバーも楽しみにしております。

    以下、3作品の人物設定とあらすじを公開!


 

    <登場人物>
    水嶋 遥香(27)
    水嶋あずさ(54)…遥香の母親。専業主婦。
    佐藤 雅人(27)…遥香の婚約者。映画製作会社勤務。


    <ストーリー>
    結婚式を数ヶ月後に控えた遥香と雅人。
    最近雅人は、人気ケータイ小説『夏のポートレート』の映像化権を得ることにやっきになっている。
    作者の実体験をもとに書かれたという17歳の少女と34歳の写真家の純愛物語が、いたく雅人の心をうったのだ。
    だが、“匿名作家”のミハルは作品の映像化に乗り気ではないらしい。
    そんな雅人に遥香は突然「結婚式を延期したい」と切り出してきた。
    『夏のポートレート』を読んで、自分たちの間にある感情は、ここまでのものなのか、このヒロインのように、自分は雅人のことを思えているのかわからなくなった、と言うのだ。
    そこに遥香の母親・あずさが訪ねてきて……。

 

 

    <登場人物>
    レイナ(60)…楽園の新入り。本当はナツキ(68)である。
           8年前、妹のレイナを自分の身代わりにして楽園へ送ってしまい、
           以後、レイナとして生きてきた。
    クルミ(63)…楽園で年長のババ。
    タクヤ(61)…クルミの腰ぎんちゃくのジジ。

    <ストーリー>
    食料不足になっている近未来の日本。
    食料を自給する道を求めた人々がこぞって田舎に移り住んだため、都市は捨てられ東京は砂漠化している。
    政府も公的機関もみな地方へ移転し、残されたのは東京のど真ん中で唯一砂漠化から免れた場所“楽園”。
    楽園に住めるのは60歳まで生きのびた人だけの特権なのだ。

    妹を身代わりに楽園へ送って、自分はシャバに留まったレイナ(本当はナツキ)だが、妹と別れてからの8年間は孤独だった。
    嘘の年齢でも60歳を迎えたレイナは、とうとう楽園に連れて来られるが、そこは楽園という名の姥捨て山で……。

 

 

    <登場人物>
    筒美 鏡子(36)…ジャズピアニスト
    室井英里子(36)…鏡子の中学時代からの友人
    室井 祐二(52)…英里子の夫

    <ストーリー>
    ある雪のふりそうな冬の夜、鏡子のマンションに突然、旧友の英里子が訪ねてくる。
    英里子は、中学時代に鏡子をジャズの世界にひっぱりこんだ友人だった。
    「高校を卒業したら一緒にバークリーに留学しよう」というのが2人の夢だったが、現実は2人を別の世界に引き裂くことになる。
    鏡子は初志貫徹して単身アメリカへ。
    「必ずあとを追う」と約束した英里子は、約束をはたせず、20歳で祐二のプロポーズを受ける。
    結局、高校卒業以来2人が会うことは一度もなかった。

    その英里子がなぜ突然鏡子を訪ねてきたのか?
    話をするうちに、英里子が家出してきたらしいことに気づく鏡子。
    英里子が眠ってしまったあと、祐二に連絡をいれる鏡子だが、そのことで封印してきた思いと向き合うことになり……。